MinopuによるWharton MBA留学記

総合商社にてトレジャリーに配属され為替・デリバティブのトレーダーを経験後、不動産事業投資へ。国内のみならず、海外のJV・アセマネ会社の投資先管理、事業撤退、訴訟を経験したのち、Wharton MBAへ。

MBA1年目を終えての正直な感想~このままでいいのか私は~

前回の投稿とは違って、少し真面目な投稿を。ただし、今回の投稿はMBAを目指す人にとっては、Demotivateする投稿になるかもしれません。また、MBAを卒業された先輩からは、何もわかっていないな。と思われるかと思います。

 

期末試験が終わってから、ずっと「この1年間で何を学び、何を得て、どう成長できただろうか。」と考えていました。

 原点に立ち返るべく、MBA応募資料を見直してみると、

①マネジメント・リーダーシップ能力

②事業再生・拡大能力の確保

③ネットワークの構築

を目標としていたので、これに照らし合わせて振り返ってみることにします。

 

~マネジメント・リーダーシップ能力編~

まず、なんだこのふわっとした目標は。と思われるかと思います。

  • 商社勤務時代、不動産/ファンド/不動産ファンド運用会社への投資、投資先とのプロジェクトや社内の各部署、海外のパートナー等様々な関係者との数えきれない衝突の数々を振り返ると、立場や価値観の異なるメンバーとの意見調整、並びに組織を牽引するマネジメント・リーダーシップ能力を伴うことで、より円滑な事業化の実現が可能だっただろうと感じ、自分をそのような環境に身を置きたいと考えていました。
  • Leaning Team内で、様々な人種(トルコ人、アメリカ人、インド人等)が混在するなか、どのように自分が価値を発揮するか。には、常に悩み、英語で自分のパートを説明しきれないので、とりあえずケースは誰よりも早く読みケースのまとめを共有、過去問をシェアしたり、「これ、大学生の時に過去問と人のノートを集めていた時と変わらなくないか」と気づき、意外なところで価値を発揮できることにも気づきがありました。
  • 課外活動としては、Real Estate ClubでBoardメンバーとして、Finance(経理財務)を担当したり、Japan TrekのLogistics担当として旅行代理店との交渉等を担当したことで、「自分とは違う価値観を持つ人と仕事することの難しさ」、「やるべきことを着実に実施することで得られる信頼感」も感じました。(と同時に、時間の制約で仕事がおろそかになり、失ったときもあります)
  • 正直、ストレスに感じることも多くあります。Whatsappのグループで2時間放置しただけで、50件の未読がついており、コミュニケーションスピードの違い、そしてtimelyに返信できる英語力、適応力がなく自責をする日々が続いていることも事実です。
  • ただおかげ様で、今年はWGA(Wharton Graduation Association、生徒会)の役員にも選んでもらい、VP of Leadershipという役職で今年度はイベントを企画したりする予定です(COVIDでどうなるかはわかりませんが)。こちらについては、次回以降アップデートしていきたいと思います。

 

~事業再生・拡大能力の確保編~

  • 事業再生・投資先の事業拡大は大学の留学時からの私のテーマで、商社勤務時は訴訟・事業撤退などを担当させてもらう中で、自分の知識のなさに辟易することも多かったのは事実です。コーポレートファイナンスも薄い知識でしたので、Corporate Financeの授業を取ったり、Disclosure Analysisの授業を通じて一旦テコ入れできたことは、一つ良かった点です。
  • ただ、とても実務の方のレベルには程遠いとも感じます。実際に、Hedge Fundやコンサルティングでインターンすると、実務とAcademicとのギャップにも触れられ、Academicの理論をベースに実務で応用編を学んでいくことが大切なのだなとしみじみ感じます。(インターンについては、後日書きます)
  • 今期は、Advancead Corporate Finance、Strategic Management、Venure capital Financeなどの授業を履修します。
  • 総合大学ならではの授業も何か取りたい、ということでMED589(Mindfulness)というMeditationの授業も履修し、自分磨きに拍車がかかるばかりです。笑f:id:minopunodiary:20200905005446p:plain

 

~ネットワークの構築~

  • この点については、文句なくMBAに来てよかったと感じます。例えば、今後のキャリアについて相談をしたいと思ったときに、Linkedinや学校のAlumniプラットフォームを通じてAlumniと連絡した際にも、ほぼ100%連絡が返ってきました。
  • 加えて、大学院生という肩書を持つことによって今までの一企業での自分という肩書を外れて、Whartonだけではなく他大学のMBAを取得した人や、様々なキャリアパスの方と、利害関係等を気にすることなくフラットに話ができるようになったことは、何にも得難い資産だなと感じます。
  • 将来についてプライベート、仕事について今までにない観点でアドバイスをくれ、そして年や出身が違っても同じ大学院生としてフラットに議論できる友人には感謝しきれません。
  • また、初めてアメリカでの就職活動という今までに想定しえなかった、機会を提供してくれることとなったのは、間違いなくネットワーク、そして米国でのMasterという肩書を得たからだと思っています。(うまくいくかどうかは別ですが)

 

~番外編~

留学に限定したことではありませんが、

  • COVIDを通じて、「今してみたいことを、思い立ったらまずやってみる」というマインドセット(旅行行かなかったことを後悔しているので。。)
  • かけがえのない家族という存在の大切さ

を獲得/認識しました。

 

~結論~

長文乱文を書いてしまいましたが、結論から言えばふわっとした何かを得た気がする。そんなものでした。こう書くと、怒られそうな気もするのですが、僕自身は何となく昔から意識してきたMBAに漠然と夢を描きここまで来ましたが、ここでの経験は長期間に亘って後々効いてくるものだと思いますし、1年や2年で結果が出るものではないと思います。しかし

  • 前向きな、そして将来が開けたような根拠なき(?)自信
  • 自分と違うものをもっている人がこんなにもいるのだなと謙虚な気持ちで受け取ることの大切さ

については、自分の体に浸透したような気がしています。