MinopuによるWharton MBA留学記

総合商社にてトレジャリーに配属され為替・デリバティブのトレーダーを経験後、不動産事業投資へ。国内のみならず、海外のJV・アセマネ会社の投資先管理、事業撤退、訴訟を経験したのち、Wharton MBAへ。

3Qの履修状況~会計不正を見抜こう~

気づいたら、あっという間に第3Qも終わりに差し掛かっています。今期の履修科目としては、

FNCE 613 (Macro Economics)

ACCT 747(Disclosure Analysis)

MGMT611(Managing Established Enterprise)

FAP(Field Application Program)

となっており、全体的にほぼElective Coreで固めていることに変わりはありません。

 

履修している授業ではDisclosure Analysisの授業はとにかくおすすめです。

①授業内容が面白い。

具体的には、10Kや10Qといった公表された財務諸表から、”いかに不正を見抜くか”をテーマにいろいろな手法を習います。

初回の授業では”統計学上顔の縦と横の比率をとった際に、横広の人の方が不正をしやすい。なぜなら特殊なホルモンが出ているからだ”といった、論文の紹介から始まり、SECやAuditorが使う着目するポイントー例えばExpense Manipulationであれば、

ーCapitalization vs recognize expenseどちらで計上するか

ーDepreciation&Amortizationの期間

ーReserve Accounts(Bad Debt Expenseの見積もり方)

ーDelaying Writeoff(Inventory, Goodwill)

といったポイントに着目し、授業でも実際の会社のケースを使ってAnalyzeしていきます。

②教授が面白い

Prof.BusheeはWhartonの入学前に履修する基礎Accounting の授業を教えるビデオに出演をしておりほぼWharton生であれば知っている教授です。(このビデオもそもそもよく趣向が凝らされていて面白いので、ぜひお暇な人はどうぞ。ちなみに、年間3億円ほどの売り上げ貢献をしているようです。https://ja.coursera.org/learn/wharton-accounting

授業中に歌を歌いながらモデルを一緒に解いたり、ランチでもふざけた話ができたり、素晴らしい人間性を兼ね備えた教授だなと感心します。

 

もちろん真面目な面もあり、Office Hourに訪ねた際に、

”なぜ米国企業は中期経営計画を発表しないのか。なぜ短期(1年が主)だけなのか”

といった質問をぶつけた際には、

”そもそもコミットをするという行為自体が、会計不正の温床になりうるので好ましくないと考えていることが1点。加えて、最近では1年という短期間での結果責任を持つことも、不正をするincentiveがなされる可能性が高まるので好ましくないと考えられており、むしろ、Googleなどは予測自体を出さないと昨年決めた”

(=社内で不正が行われたことを察知/気配があったことのindication)

など、新しいことも教えてくれ学びも多いので、個人的には今後もお付き合いしたいなと思っています。